4月に採択された論文の電子版が公開されました。Takano, Y. & Osaka, E. “Comparing Japan and the U.S. on Individualism/Collectivism: A Follow-Up Review” というレビユー論文です。掲載誌は Asian Journal of Social Psychology です。
投稿者: Y.Takano
日本文藝家協会の「トークサロン」で講演(2018年6月)
日本文藝家協会から依頼を受け、「文藝トークサロン」において、日本人論の通説である「日本人 = 集団主義」説を批判的に検討する講演を行いました。拙著『「集団主義」という錯覚』(新曜社 2008年)にもとづいて、この本では紹介しなかった実験や最新のデータなども織り交ぜて話を進めました。(2018年6月22日)
『児童心理学の進歩』(金子書房)に「『日本人』 ― 語られてきたことと実証されたこと」 と題する書評を掲載(2018年6月)
『児童心理学の進歩』(金子書房)からの依頼で、山祐嗣著『日本人は論理的に考えることが本当に苦手なのか』(新曜社)をめぐる「書評シンポジウム」の一環として、「『日本人』 ― 語られてきたことと実証されてきたこと」と題する書評を書きましたが、これを掲載した『児童心理学の進歩(2018年版)』が6月30日付で発行されました。この書評シンポジウムの参加者は、原著の著者である山祐嗣氏(大阪市立大学)と高野のほか、福澤一吉(早稲田大学)、竹村幸祐(滋賀大学)、内藤美加(上越教育大学)の各氏でした。
『現代ビジネス』(講談社)に「英語を使うとき、あなたは頭が悪くなる ~ <外国語副作用>という難題」 と題する記事を掲載 (2018年6月)
講談社のネット雑誌『現代ビジネス』に依頼されて、「英語を使うとき、あなたは頭が悪くなる ~ <外国語副作用>という難題」 と題する記事を執筆し、この記事が6月5日に公開されました。外国語副作用、および、それが生じる理由を一般読者向けに記した記事です。
この記事は、下記のURLをクリックすれば、無料で閲覧することができます。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/55679
学研で社員向け講演「創造的思考」(2018年4月)
学研において、社員向けに「創造的思考 ― そのイメージと心理学から見た実態」と題する講演をおこないました。「創造的思考」に関して、「拡散的思考と収束的思考」「天才」「孵化と啓示」など、多くの人が抱いているイメージを取り上げ、実証的な研究がそのイメージとは異なる現実を明らかにしてきたという話をして、最後に活発な質疑応答をおこないました。
「日本人 = 集団主義」説に関する展望論文を Asian Journal of Social Psychology 誌が採択 (2018年4月)
「日本人は集団主義」という通説の妥当性を検証するために、集団主義・個人主義に関して日米を比較した実証的研究を総覧し、その結果を報告した論文(Takano & Osaka, “Comparing Japan and the U.S. on Individualism/Collectivism: A Follow-Up Review” )が Asian Journal of Social Psychology 誌に採択されました。20年ほど前、15件の実証的研究を総覧した論文(Takano & Osaka, 1999)を同じ雑誌に掲載しましたが、今回は、その後に発表されたものも含め、新たに20件の実証的研究を総覧しました。前回の15件と合わせ、全部で35件の研究のうち、通説を支持しないものが31件(日米間にはっきりした差異を見出さなかった研究が19件、通説とは逆に「日本人の方がアメリカ人より個人主義的」という結果を報告していた研究が11件)、通説を支持した研究は僅か5件、という結果でした。「通説は実証的研究によって支持されていない」という前回の結論を確認することになりました。この論文は、今年の第4号に掲載される予定です。
「次世代大学教育研究会」にて、「心理学から見た創造的思考」というタイトルで講演(2018年2月)
2018年2月24日に明治大学リバティタワーにおいて開催された第139回次世代大学教育研究会(「創造性とアブダクション」)において、「心理学から見た創造的思考」というタイトルで講演を行いました。他の講演者は、國藤進(北陸先端科学技術大学院大学)、筧一彦(名古屋大学名誉教授)、山口栄一(京都大学)、原田康也(早稲田大学)、阪井和男(明治大学)の各氏でした。
『現代ビジネス』(講談社)に、『「日本人 = 集団主義」論という危険思想』と題する記事を掲載(2017年9月)
講談社のオンライン・マガジン『現代ビジネス』に、8月に掲載した記事の続編を掲載しました。前回の記事では「日本人 = 集団主義」説が正しくないことを明らかにしましたが、今回の記事では、「日本人 = 集団主義」説が日米貿易摩擦の際に「日本異質論」「日本特殊論」を生み出し、日本経済に大きなダメージを与えた経緯を説明しました。この記事は、下記のURLから無料で閲覧することができます。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52848
『現代ビジネス』(講談社)に、日本人論についての研究にもとづいた記事を掲載(2017年8月)
講談社のオンライン・マガジン 『現代ビジネス』 に 『 「日本人は集団主義」 という幻想』 と題した記事を掲載しました (8月8日公開)。内容は、2008年に新曜社から刊行した 『 「集団主義」 という錯覚』 の要旨です。担当の編集者からは、3日間で3万人が閲覧したと聞きました。オンライン・マガジンは、紙の雑誌よりも遥かに強力な伝達力をもっているのかもしれません。
この記事は、次のURLから無料で閲覧することができます。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/52478
放送大学 『認知心理学』 の放映延長が確定 (2017年3月)
放送大学で2013年に 制作した 『認知心理学』 の放映が1年間延長されることになりました。前身の 『認知心理学概論』 は、波多野誼余夫先生と二人で主任講師を務めましたが、 『認知心理学』 の方は、私が一人で全15回を担当しました。放映が始まった2013年の第1学期には登録者数は1400名ほどでしたが、第2学期からは、放映4年目にあたる今年度まで毎学期、登録者数が2000名を超え、単位認定試験の受検者数も1500名を超えています。一つの番組の放映は4年間が通例ですが、この番組は2年間の延長が予定されており、今回、来年度(5年目)の放映続行が確定しました。
『心理学研究法』 の補訂版を刊行 (2017年2月25日)
有斐閣から 高野陽太郎・岡隆(編) 『心理学研究法』 の補訂版が刊行されました。この本は、東京大学文学部で心理学・社会心理学の実験実習で使用するための副読本として企画し、2004年に刊行されました。心理学の研究法についての解説を科学哲学的な基礎から説き起こすという変わり種の本であったにもかかわらず、さいわい、多くの大学でテキストとして採用され、これまでに18刷を重ねてきました。今回は、統計的検定の章に効果量と信頼区間の解説を追加し、全体に渡って細かい字句の修正をおこなった上で、「補訂版」 として刊行しました。
電子情報通信学会の研究会で言語相対性仮説に関する招待講演 (2016年12月18日)
電子情報通信学会の「思考と言語」研究会において、「言語相対性仮説と日本人論 ― 日本人は母語のせいで科学的思考力が劣っているのか?」 と題する招待講演を行いました。講演は日本語で行いましたが、発表論文集にあたる「信学技報」には英語の論文を掲載しました。
サービス創新研究所の研究会で主な研究を紹介 (2016年11月21日)
明治大学サービス創新研究所の研究会(@ 富士通ラーニングメディア 品川ラーニングセンター)において、私が行なってきた主な研究(鏡映反転、集団主義・個人主義、外国語副作用)について簡単な紹介をしました。
国際心理学会(ICP2016)で第2言語に関するシンポジウムを共催 (2016年7月27日)
横浜で開催された国際心理学会大会(ICP2016)において、以下のタイトルで第二言語の理解に関するシンポジウムを共催しました(使用言語 = 英語)。参加者は、私のほかに、Pascal M. Gygax (University of Fribourg, Switzerland)、佐藤彩華(Lancaster University, U.K.)、森島泰則(国際基督教大学)、Douglas Roland(東京大学)の4名でした。
A psycholinguistic approach to the cognitive mechanisms underlying second language comprehension
私は、以下のタイトルで、今年度に入って三度目になりますが外国語副作用の紹介をしました。
Foreign Language Side Effect: Temporary Decline of Thinking Ability during Communication in L2
国際シンポジウムで外国語副作用を紹介 (2016年7月16日)
明治大学で開催された国際シンポジウム「多重知能理論の展開と深化」において、下記のタイトルで外国語副作用の紹介をしました(使用言語 = 英語)。
Foreign Language Side Effect: Interference between Modules